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理論

5-24. 胎児発育曲線をロジスティック関数で近似

やること

妊婦のお腹の中の赤ちゃんの体重増加を予測したいという依頼がありました。例えば、24週目の体重が分かった段階で40週目の体重を予測するといったイメージです。

「胎児発育曲線」は、正期産(37週0日~41週6日)かつ正常体重(2500~3999 g)で生まれた赤ちゃんがお腹の中にいたときの推定体重(by 超音波検査)を平均して作られたグラフです。

胎児発育曲線を適当な関数で近似して体重の推移を予測できるようにしましょう。

参考文献

「推定胎児体重と胎児発育曲線」保健指導マニュアル(平成24年3月発行)

https://www.jsog.or.jp/public/shusanki/taiji_taiju_hatsuiku_201203.pdf

日本産科婦人科学会周産期委員会「胎児計測と胎児発育曲線について」

https://www.jsog.or.jp/public/shusanki/taiji_hatsuiku_kyokusen.pdf

ロジスティック関数について

結果

冒頭の図は参考文献1からの引用でした。参考文献に2にはその元になった数値が示されていたので、これをロジスティック関数で近似(最小二乗法)しました。

     \begin{equation*} \begin{split} N = \frac{K}{1+\big(\frac{K}{N_0}-1\big)e^{-rt}} \end{split} \end{equation*}

結果です。

K3982
N09.722
r0.1822

近似した関数は真ん中の赤線で、+2.0 SDの緑線は全体を1.24倍、-2.0 SDの青線は全体を0.76倍することでピッタリ一致しました(それはそう)。

さいごに

数理モデルは楽しい!

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この記事を書いた人
Yasuda

博士(理学)。専門は免疫細胞、数理モデル、シミュレーション。米国、中国で研究に携わった。遺伝的アルゴリズム信者。物価上昇のため半額弁当とともに絶滅寸前。

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