やること
過冷却にした酢酸ナトリウム水溶液をぶわ~っと結晶化させる実験ありますよね?ლ(╹◡╹ლ)ツタワレ
それから、粘菌で迷路の最短経路を求める話を聞いたことはありますか?
そこでひらめきました。酢酸ナトリウム水溶液の再結晶で迷路が解けるんじゃないか?おそらく日本初だと思います、やってみました。
こういうアナログコンピュータってロマンがありますよね。水で迷路を解く、電気で迷路を解く、粘菌で最短経路を求める、アリで最短経路を求める、量子コンピュータ、DNAコンピュータ・・・こんなんなんぼあっても良いですからね。
参考文献
酢酸ナトリウム水溶液の再結晶についてはこちらをご参照。
粘菌で迷路の最短経路を求める話はこちらをご参照。
酢酸ナトリウム水溶液
無水酢酸ナトリウムの粉50gに水40gを加えて湯煎します。キッチンがまじで汚い。
完全に溶けたらゆっくり常温くらいまで冷まします。
準備ができました。
予備実験
まずは有名なあれをやってみます。結晶化のきっかけとして酢酸ナトリウムの粉を一粒ふりかけると・・・
いいですね!できてます。
迷路は解けるか?
ここからが本番です。
先日、3Dプリンタで迷路を作成しておきました。
微妙に修正されてますがこれを使います。
酢酸ナトリウム水溶液を注いで過冷却状態にし、スタート地点にきっかけを与えます。
おお!できて・・・いるのか・・・??
逆再生でトレースしてみます。
うーん、いくつか問題があります。
まず、壁を貫通している部分があります。これはトンネル効果 迷路が熱で歪んで壁の下に隙間ができたためです。3DプリントではおなじみのPLAという素材なのですが、60℃くらいでやわやわになります。もっと熱に強い素材にしましょう。
それから、結晶が最短ルートを通っていない問題。
この部分が分かりやすいでしょうか。白矢印のところから速やかに放射状に伸びてほしいのですが、なんだか反応が遅いです。赤矢印のところを見ると、結晶が直線的に伸びて反射しています。うーん、これじゃない感。これでは最短経路を求められないですね~
おわりに
結論、酢酸ナトリウム水溶液で迷路は解けるが、最短経路は求められない。
まあでも実験は大成功ですね。結晶化の挙動がよく理解できたし、なぜ最短経路が求められないのかも分かりました。粉が1kg以上余っているので活用方法がありましたらコメントをお寄せください!
それでは良いお年を(^^)