やること
キッズに大人気の実験「植物標本作り」。
水酸化ナトリウム水溶液で溶かすものだと聞いていましたが、市販のパイプ洗浄剤でもできるという情報があります。本当でしょうか?比較してみましょう。
水酸化ナトリウムは非常に危険な薬品です。必ず手袋と防護メガネを着用し、十分に換気を行い、廃棄時は中和するなど決まりに従ってください。目が溶けても一切責任は負いません。
パイプ洗浄剤の場合
ドラッグストアを回って確認してみたところ、パイプ洗浄剤は水酸化ナトリウム1.0~2.0%のようです(パイプユニッシュやプライベートブランドのもの)。加えて、次亜塩素酸塩(次亜塩素酸ナトリウム)や界面活性剤も入っているみたいです。
原液のまま、湯気が出る程度に加熱しながら葉を煮ます。数分で薄い葉から脱色が起こります(次亜塩素酸ナトリウムの脱色作用)。
本当に溶けているんでしょうか?溶液は濁りません。
2~3時間くらい煮て取り出し、水ですすぎました。どの厚さの葉もしっかりしたままです。やはりアルカリ性が弱いようです。これはこれでキレイですが。
水酸化ナトリウム水溶液の場合
ホーロー鍋に10%水酸化ナトリウム水溶液(水 100mL + NaOH 10g)を調整します。溶解熱でかなり熱くなるので注意します。
軽く加熱しながらツバキの葉を煮ます。葉の脱色は起こらず、また、溶液はどんどん黒く濁っていきます。
適当なタイミングで取り出して水ですすぎます。厚めの葉で10~20分程度でした。もや~っと溶けている様子がわかります。
浅いトレイにわずかに水を張り、歯ブラシでトントン叩いて葉肉を落とします。何回か水を換えながら。
60fpsの動画でどうぞ。
手貼りラミネートでパウチして完成。
おまけ
2023/07/31追加
ヒイラギの葉はさらに固くておすすめとのことで、やってみました。同じように加熱していますがツバキの倍以上の時間がかかったように思います。ツバキは自然にボロボロ崩れてきましたが、ヒイラギは表面の膜がガードしている感じなので、ピンセットでピロ~っと剥いてからトントンすることになります。
火から上げたらキッチンハイター(PBの安いやつでOK)に数分浸けて色を抜きました。キッチンハイターは次亜塩素酸ナトリウムがメインで脱色に有効です。(ここまでどれも塩素系洗剤なので混ざっても問題ありません。酸性系洗剤とは混ぜるなキケン!)
まとめ
誰ですか?市販のパイプ洗浄剤でできるって言った人。中華は火力が命。みたいな感じでガーッと溶かすのが大事のようです。