やること
2024年6月9日:サービスのアップデートにともない記事を更新しました!
blueqat社が企業向けの超かんたんRAGサービスの提供を始めました。先月の展示会での発表によるとなんと月額5,500円から Σ(゚Д゚)
※RAG(検索拡張生成):ネット上にない知識を回答してもらう専門家チャットAI
通常、RAGを構築するには次のような方法があります。
1.は簡単ですが、企業の秘密文書の流出が心配です(設定でトレーニングへの吸収をOFFにできるが本当にOFFになっているか謎)。また、ユーザ全員が月額$20のプランに加入している必要があります。2.は年収2000万円くらいのエンジニアが必要だしサーバ代がアホみたいに高いので論外・・・。
そんな中で今回のサービスは超簡単・超低価格らしいです。作者曰く「完全文系対応!」。プログラミングも説明書もなしで使えるそうなので試してみましょう。
サービスの概要はこちら↓
使用した秘密文書
ネット上に公開されていない秘密情報を覚えさせるのがRAGです。
先月の展示会で「企業の秘密文書を貸してください!」とお願いしまくったところ、東海クラリオンさんが後乗せ自動運転システム「YADOCAR-iドライブ」に関する取材原稿を提供してくださいました。ありがとうございます!
お願いしていたら東海クラリオンさんのブログに掲載されました↓
使い方
申し込むと専用URL、ユーザ名、パスワードが送られてきますのでログインします。
「VectorDB登録」のタブに文書を貼り付けてSubmitボタンを押します。7回分の取材原稿、1.2万字を貼りました。数秒で登録が完了します。
「VectorDB検索」のタブで意味検索ができます。試しに「天候」で検索したところ、文字の一致だけでなく「夏の日差し」「雨対策」といった部分も出てきました。文書がベクトルになっていて、単語のベクトルとの類似性でマッチングできていることが分かります。
あとは「Chat」のタブで質問し放題です。これ以外に機能はありません!シンプル!
文書を入れない状態の確認
まずはコントロール(対照)として文書を入れない状態で質問してみます。デフォルトでは専門知識をもっていないことを確認しておきます。
この自動運転システムの名称は?
Tesla Autopilot
時速は?
時速は、120 km/h です。
文書を入れて質問してみた
では、取材原稿1.2万字を登録して質問してみます。
この自動運転システムの名称は?
YADOCAR-iドライブ
時速は?
このコンテキストには時速についての情報は含まれていません。
どんな車種に対応してる?
YADOCAR-iドライブは既存の自動車に組み込む形式で、自動運転システムを提供しています。
どんな人のためのサービス?
このサービスは、高齢者のための送迎サービスである。また、自動運転を使用した宿泊産業のサービスも含まれる。
どんなセンサーを搭載してる?
このシステムには、GPS(上部)と LiDAR(2DLiDAR や 3DLiDAR)センサーが搭載されています。
雨でも走れる?
雨でも走れることは、ワイパー付きのLiDARを使用することで可能です。
バックできる?
はい、バックできます。ただし、今回試乗した車両では、前方センサーがセンサーとして使用されているため、バック走行は手動となっています。後方にセンサーを取り付ければ、バック走行も自動化が可能ということで、予算に合わせたカスタマイズが可能である。
JAXAと協力して何をしている?
JAXAと協力して、自動運転システムの開発を行っています。また、高精度測位補強サービス「MADOCA-PPP」の利用により、衛星信号をより正確に捉えることを目指しています。
GPSの精度は?
MADOCA-PPPはcm級の測位精度を提供します。
他の自動運転車と比べたメリットは?
1.安価性: YADOCAR-iドライブは既存の車体に自動運転機能を後付けするため、比較的安価に自動運転を実現できます。
2.衛星測位補強サービスの利用: YADOCAR-iドライブは、上空を飛び交う複数の人工衛星の中から、その時々で最も正確なデータを取得できる衛星を選び、そのデータを補正した上で利用する。これにより、高精度な自動運転を実現できます。
おわりに
5月上旬からずっと使用していますが、どんどんアップデートされて性能が上がっています。質問のコツとして、文書中の表現に近い形で質問すると安定して答えてくれるようです!
企業向けのカスタマイズ(時間貸し、サーバのパワー等)を依頼して使いやすいようにするのが良いと思いますので、とりあえず相談してみてください。カスタマイズしてもまだ激安です(blueqat社はすごい頻度でウェビナーを行っているのでそこで話しかけられます)。