なぜ分割タイプにするのか
これまで、木型はかかとからつま先まで一括でプリントアウトしていました。
しかし、かかとからつま先まで一体型の木型では紐靴などの甲まで覆われた靴を作ることができません。
一体型の木型は、完成した靴から木型を抜くことができないためです。
そのため、甲の覆われた靴を作る際には、かかとや甲の部分が分割できる木型や、真ん中で折り曲げることができる木型が使われます。
できるだけ単純な構造にしたいので、木型をつま先とかかとのパーツに2分割した構造を試すことにしました。
2つのパーツをどのようにつなげるかが問題になりますが、方法を探していると、3Dプリンターはボルト穴を出力することができるらしい、ということが分かりました。
色々なことができるんですね、3Dプリンターって・・・
ボルト穴の設計
どの程度強力にボルト留めできるのか不安があるので、まずは直方体のパーツにボルト穴を開けただけの部品で実験します。
blenderには、ボルトを作れるアドオンが用意されていて、ボルト穴は簡単に作ることができました。
さらに、相手方の部品も作ります。
うまくボルト留めできれば、上下の部品をしっかり固定することができるはずです。
ボルト穴の3Dプリント
こちらが、プリントアウトした上下のパーツです。
右側のパーツにボルト穴が開いています。
何度かボルト穴のサイズ調整をして、ボルトがしっかりねじ込めることが確認できました。
ボルトはぐらつくこともなく、驚くほどしっかり留まっています。
上下のパーツをしっかり組み立てることができました。
これなら、木型も組み立てられそうです。
次回から、分割タイプ木型のデータ作成に取りかかります。