10/15(火)-10/19(土) 岐阜県(南濃温泉「水晶の湯」)で自動運転車の実証実験を行います☆彡

16-3. ボジョレー・ヌーボーの相対評価から序列を作る

やること

ここ10年で最高」といった大胆な比較級で毎年波紋を呼ぶボジョレー・ヌーボー。今日はプログラムを用いて、相対的な評価から序列を作ってみます

実行環境

WinPython3.6をおすすめしています。

WinPython - Browse /WinPython_3.6/3.6.7.0 at SourceForge.net
Portable Scientific Python 2/3 32/64bit Distribution for Windows

Google Colaboratoryが利用可能です。

Google Colab

講評一覧

いろいろなサイトから、1995年以降の講評を集めてみました。特に相対的な評価に着目しています。

1995年ここ数年で一番出来が良い
1996年10年に1度の逸品
1997年1976年以来の品質
過去10年間でトップクラス
1998年10年に1度の当たり年
1999年品質は昨年より良い
1000年代最後の新酒ワインは近年にない出来
2000年出来は上々で申し分の無い仕上がり
2001年ここ10年で最高
2002年過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え
1995年以来の出来
2003年100年に1度の出来
近年にない良い出来
2004年香りが強く中々の出来栄え
2005年ここ数年で最高
2006年昨年同様良い出来栄え
今も語り継がれる76年や05年に近い出来
2007年柔らかく果実味が豊かで上質な味わい
2008年豊かな果実味と程よい酸味が調和した味
2009年過去最高と言われた05年に匹敵する50年に一度の出来
2010年1950年以降最高の出来といわれた2009年と同等の出来
2011年近年の当たり年である2009年に匹敵する出来
100年に1度とされた03年を超す21世紀最高の出来栄え
2012年ボジョレー史上最悪の不作
2013年小粒だが味の濃いブドウが収穫できた
2014年2009年の50年に一度のできを超える味わい
2015年記憶に残る素晴らしい出来栄え
今世紀で最高の出来
過去にグレートヴィンテージと言われた2009年を思い起こさせます
2016年エレガントで酸味と果実味のバランスがとれた上品な味わい
2017年今世紀最高と称される2015年を上回る、芳醇さと優美さが魅力
2018年2017年、2015年、2009年と並び、珠玉のヴィンテージとして歴史に刻まれるでしょう

パッと一巡見ただけでインフレしていることが分かります。ブドウの生育条件や技術が年々向上しているのだと思います(?)。

言葉の定義

言葉は次のようにプログラムに対応させます。

n年に匹敵(並ぶ)出来n年と同じスコア
n年を超える(上回る)出来n年のスコア+1
ここn年で一番(最高)の出来ここn年の最大スコア+1
n年に一度の出来ここ(n/2)年の最大スコアと同じ

また、「数年」は3年、「21世紀」は2001年から現在まで、とします。

コードと結果

西暦0年から2020年までの配列を用意し、毎年の講評を素直に反映させます。もしかしたら過去の改竄や未来の予言があるかもしれないので、処理は繰り返し行い、変化がなくなったら終了とします。ただし、トートロジーがあると永遠に終わらないので注意します。(例:2005年は来年よりも良い。2006年は去年よりも良い。→無限大へ)

# -*- coding: utf-8 -*-
import numpy as np
from copy import deepcopy
import matplotlib.pyplot as plt


#ゼロで初期化
score = np.zeros(2020, dtype=int)


#繰り返し処理
while 1:
    
    print('round')
    
    #保存しておく
    score_save = deepcopy(score)
    
    #ここ数年で一番出来が良い
    now = 1995
    score[now] = max(score[now-3:now]) + 1
    
    #10年に1度の逸品
    now = 1996
    score[now] = max(score[now-5:now])
    
    #過去10年間でトップクラス
    now = 1997
    score[now] = max(score[now-10:now])
    
    #10年に1度の当たり年
    now = 1998
    score[now] = max(score[now-5:now])
    
    #品質は昨年より良い
    now = 1999
    score[now] = score[now-1] + 1
    
    #出来は上々で申し分の無い仕上がり
    now = 2000
    
    #ここ10年で最高
    now = 2001
    score[now] = max(score[now-10:now]) + 1
    
    #過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え、1995年以来の出来
    now = 2002
    score[now] = max(score[2001] + 1, score[1995])
    
    #100年に1度の出来
    now = 2003
    score[now] = max(score[now-50:now])
    
    #香りが強く中々の出来栄え
    now = 2004
    
    #ここ数年で最高
    now = 2005
    score[now] = max(score[now-3:now]) + 1
    
    #昨年同様良い出来栄え
    now = 2006
    score[now] = score[2005]
    
    #柔らかく果実味が豊かで上質な味わい
    now = 2007
    
    #豊かな果実味と程よい酸味が調和した味
    now = 2008
    
    #過去最高と言われた05年に匹敵する50年に一度の出来
    now = 2009
    score[now] = max(score[2005], max(score[now-25:now]))
    
    #1950年以降最高の出来といわれた2009年と同等の出来
    now = 2010
    score[now] = score[2009]
    
    #近年の当たり年である2009年に匹敵する出来、21世紀最高の出来栄え
    now = 2011
    score[now] = max(score[2009], max(score[2000:now]))
    
    #ボジョレー史上最悪の不作
    now = 2012
    score[now] = min(score[:now]) - 1
    
    #小粒だが味の濃いブドウが収穫できた
    now = 2013
    
    #2009年の50年に一度のできを超える味わい
    now = 2014
    score[now] = score[2009] + 1
    
    #今世紀で最高の出来
    now = 2015
    score[now] = max(score[2001:now]) + 1
    
    #エレガントで酸味と果実味のバランスがとれた上品な味わい
    now = 2016
    
    #今世紀最高と称される2015年を上回る、芳醇さと優美さが魅力
    now = 2017
    score[now] = score[2015] + 1
    
    #2017年、2015年、2009年と並び、珠玉のヴィンテージとして歴史に刻まれるでしょう
    now = 2018
    score[now] = max(score[2017], score[2015], score[2009])
    
    #変化がなければ終了
    if (score == score_save).all():
        print('変化なし')
        break
    
#表示
plt.bar(range(1995, 2019), score[1995:2019])
plt.xlabel('year')
plt.ylabel('score')
plt.show()
round
round
変化なし

2巡目では変化がなく、1巡目で確定したことが分かります。グラフを見ると、あんなに記憶に残っていた2005年や2009年が霞んで見えます

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