はじめに
こんにちは。ここの著者は頭がおかしいので、2020年1月中旬から花粉対策のためにこのような格好で外出しています。
1月当初こそたいそう不審な目で見られ、おそらく何回か横浜線沿線に不審者目撃情報が流れたのではないかと思うのですが、2月に入って新型コロナウイルスが話題になり始めると、その見方も360度変わったような気がします。すれ違うカップルのヒソヒソ声を背中に感じながら生きています。しかし、フィルターの目は10μm程度ですのでウイルスは普通に通します。空気ダダ漏れの一般的な白マスクよりはマシかな?程度です。
さて、あまり知られていませんが、ビネクラは世界で初めて「足の動画からフルオーダーメイドの靴」を生産するサービスをリリースしました。
足に限らず、手でも顔でもできますから、顔にピッタリフィットするマスクも作れるんじゃないかと。今日は、顔の動画から設計したオーダーメイドマスクを3Dプリントして、装着感を確かめてみます。
動画の撮影
頭を動かさないように注意しながら、ぐるっと2周くらいの動画を撮ります。一人でやるとそこそこ大変ですので、誰かに撮ってもらうと良いでしょう。
動画から3Dモデル化する
Shoe-Craft-Terminal の技術(特許出願済み)で3Dモデル化します。
髪の毛やガラスは反射するので難しいですが、顔が取れれば問題ありません。
マスクを設計する
Shoe-Craft-Terminal では靴の木型を自動設計しますが、マスクはとりあえず手動で設計してみます。
呼吸孔は、3Dプリントの都合上、横よりも縦のほうが良いです。ゴム紐を通す穴も開けます。
マスクの縁は顔に密着するように攻めますが、口の部分には一定の空間を確保します。一般的な白マスクでもない、作業用マスクでもない、スタイリッシュなデザインを目指しました。
3Dプリント
しゃべると顎が動きますし、フィット感の観点からも、素材には軟らかいTPUが適しています。各社のTPUはこちらの記事で比較しています(マニア向けです)。
3Dプリンターで出力します。
完成
ゴム紐用の穴は金色のハトメで上品に仕上げます。
軟らかい素材なので顔にフィットしそうな予感はします。
装着してみました。実際に使用する際は不織布等のフィルターを取り付けますが、まずはフィルターなしでフィット感を確認します。
痛みもなく、試作品にしては良くフィットしています。
フィルターの代わりに呼吸孔にハンカチを当ててみましたが、呼吸のしやすさは結局フィルターの密度によるかと思いました。
一方で、改善点も明らかになりました。メガネユーザーは常に小鼻から漏れる空気と戦っています。小鼻を攻めきれなかったため、空気が漏れてしまいました。
不織布等のフィルターを取り付ける際は、このように内側にテープで固定します。(写真のガーゼはスカスカなので防衛力はほとんどありません)
まとめ
遠隔地にいる人に動画を送ってもらうだけで、オーダーメイドのマスクを作成できることが分かりました。これを改良したものをショップページで販売する予定ですので、興味がある方は(数日経ってから)チェックしてみてください。(2020/04/06 販売開始しました)
追加情報(2020/04/10更新)
仕様が更新されました。頬骨との干渉を避け、穴の配置も変更しました。
呼吸孔を開けない状態だと吸い付いて落ちないくらいフィットしました。