木型の3Dプリント
3Dプリンターで木型をプリントアウトしていきます。
使用する3Dプリンターは下から樹脂を積み上げるタイプです。
積み上げやすさを考えて、かかとから出力していきます。
プリントし終わるとこんな状態です。
3Dプリンターの床部分に木型のかかとが張り付いているので、ぺりぺりはがします。
鉄板を付けて完成
木型の底面に鉄板を取り付けたら完成です。
この鉄板は、靴作りの「吊り込み」という工程において重要な役割を果たします。
吊り込みの工程では、かかと周りの革を靴底に釘でとめていきます。
この時、釘の先端が木型の鉄板に当たって曲がることで、靴底と革がかしめられます。
木型のてっぺんから出ている輪っかは、木型を靴から抜くときに引っ張るための針金です。
針金は靴底の鉄板とつながっています。
一般的な木型には、このような穴が開いており、この穴に工具を引っかけて、靴から木型を引っ張りだします。
問題発生
しかし、同じ構造の木型を3Dプリンターで出力してみたところ、引っ張る力に耐えられず、穴の部分が壊れてしまいました。
そうなると、木型が靴から抜けなくなり、かなり困った状況になります。
針金の輪っかのせいで見た目がかなり格好悪くなっていますが、木型が抜けないよりはマシです・・・
しかし、針金を取り付けるのが手間なので、この構造は改良する必要がありそうです。
次回から、仮靴の作製に入ります。